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皮膚病におけるスキンケアの重要性

2017/02/22
ここ数年皮膚病の患者さんの転院症例がずいぶん多いように感じます。
初診時に飼い主さんからお話を伺うと大半が年単位で皮膚病を患い苦労されているようです。診察してみると単純な感染症で2週間程度で治っていく症例も少なくありませんが、見るからに相当な治療期間を要すると思われる症例がほとんどです。あちこちの病院を転々としてきた飼い主さんに症状が治まり落ち着くまでには半年とか1年くらいかかりますと告げると本当につらい顔をされます。ただ、当院では治療と症状改善の目安を告げるようにしています。たとえば第一段階として1週間で痒みを改善させます。次に○週間くらいで皮膚の赤味を改善していきます・・・。というように短期的なゴールを設定して治療を行っていきます。そうすることで短期のゴールを達成する実感がうまれ治療にも熱心に取り組んでいただいています。皮膚病の治療ではどうしてもスキンケアが重要になってきます。シャンプー、消毒、こまめの保湿などなど。飼い主さんにやってもらうことが多いのですが、美容室の方にも協力をしていただき、病院で処方した薬用シャンプーを使用し病院で指導した方法でのシャンプーをしていただき助かっています。
また、漢方薬による体質改善や自然治癒力を助けてあげることで症状が改善される症例もあります。最近、抗生物質の多用による耐性菌の問題が大きく取り上げられていますが東洋医学に中医学を組み合わせることで耐性菌の問題にも多少貢献できるのかなと考えています。