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美容室後の目の異常

2014/10/16
室内犬は美容室でカットやシャンプーをすることが多いと思います。
美容室に行ったその日や翌日に「涙が多い」、「目が充血している」と言う稟告で来院するワンちゃんがいます。飼い主さんは、カットやシャンプーの際に被毛やシャンプーが目に入って目の異常が起きていると考える方が多いようです。
しかし、実際には異物が目に入ったわけではなく緊張により涙の産生が抑制されて角膜が乾燥した状態になっているのです。このような症状のワンちゃんは、ほぼ毎回美容室に行った後に同じ症状が起こります。飼い主さんへはこのようなことが理由であることをしっかり説明してあげないと美容院との関係が悪化してしまいます。
当院ではこのようなワンちゃんには美容室に行った日から数日点眼をお願いしております。これによって毎回目の異常を訴えていたワンちゃんも異常なく生活することができます。

薬の投薬は指示通りに!

2014/09/23
病院での治療は自宅で内服剤を飲ませていただいたり、外用薬を塗ったり、シャンプーしたり点眼・耳したりと多岐にわたります。
必ず主治医から用法・容量、薬剤等の保管方法などが指示されます。
しかし、これらの指示が案外守られていないことがあります。再診時に「○○はなくなった頃ですよね」と伺うと「まだあります」「飲ませ忘れがありました」「見た目に良くなったから止めました」と言う答えが返ってくることがあります。
私たち獣医師は必要とみなして処方しますので「用法・容量」は必ず守ってもらい、仮に症状が改善しても勝手にやめないようにしましょう!

出身大学のつながり

2014/09/04
先月、酪農学園大学の九州地区の同窓会が福岡県で行われました。各県からたくさんの方が来れれていました。獣医学科だけではなく、すべての学科、短期大学、附属高校などのすべての卒業生が対象です。年配の先輩方の参加が圧倒的に多いので、中年の私はその中では若者扱いです。学科を超えての交わりですので非常に人脈形成に役立ちます。次回は宮崎県での開催ですので少しでも多くの皆さんに参加していただき楽しんでいただけるようにしっかり準備したいと思います。
色々な分野で活躍されている方が多く大変勉強になりました。

ウサギの診療あれこれ

2014/06/23
当院では犬や猫の一般的なペットに加えエキゾチックアニマルの診療も行っています。
その中でも多いのが「ウサギ」です。
当たり前ですが「ウサギ」は犬でもなく猫でもありません。しかし、動物病院で犬や猫と同じように診療を受けて症状が重症化したり、予防的に行った行為で重篤な副作用をに至るケースにたびたび遭遇します。私もエキゾチックを診療しますがわからない動物や自信のない動物に関しては診察しません。これは自分の病院に重症化してやってくる動物を日々目にするからです。だれも診察できずにオーナーさんも承諾して一か八かの治療することはあるかもしれません。
今日も犬猫用のダニ駆除剤を塗布されたウサギがやってきました。かなりの重症です。ウサギをよく診ている獣医師ではあたりまえに使ってはいけない薬剤が使用されていました。治療経過を見るしかありません。

特殊な動物(ウサギも含む)を飼育したい場合は、飼育前にその動物を診療できるしっかりした獣医さんを見つけてからにしましょう!

湿潤療法

2014/04/09
開業して間もなくから「湿潤療法」を実施しています。
これは切り傷ややけどなどの皮膚の損傷に対しての治療法です。過去には(今もある意味主流となっているのかも?)病変にガーゼをあてたり、乾燥させてかさぶたを作って治療されていました。「かさぶたができると治った」と言うことになっていました。
「湿潤療法」は患部をウエットな状態で保ち治癒させていく方法で、「ラップ療法」と呼ばれることもあります。けがをすると傷口から浸出液がでてジクジクしますが、あの浸出液の中に組織治癒に重要な因子が含まれているのです。ですから、ラップや専用の医療用資材で被いその浸出液をとどまらせることで組織の再生を促します。治癒すると傷も残りにくく美容的にも満足される結果が得られます。
現在、当院に交通事故で後ろ足の甲の皮膚がほとんど欠損し、神経や骨が露出した猫が入院していますが、2週間くらいたちましたが半分程度の皮膚再生が完了し非常に良好に推移しています。神経や骨もずいぶん再生組織で被われてきました。時間のある時に画像をアップします。